中高生向けに色々書きたいなーと考えることもありますが、
まず中高生の段階でだらだらネットするのも望ましくありません。
ただ、自分が大学生活を送ってきた中で、船内で働いて感じてきたことで何か書けたらと思い書いてみます。
大学生になっていきなりさあやろうと出来る人も居るには居るのですが、
勝負は案外、結構早い段階から始まっていると僕は思うのですね。
僕の独断と偏見もかなり多いですが。
では、いきましょうか!!
英語
言わずもがな英語です。
海技試験でも二級、一級の筆記試験に出題されます。
ただ、得意な人が筆記試験で満点近くかっさらって他の三つの科目をその英語の得点でカバー出来たら、
それはそれで良いです。
四科目同時受験の時にその威力を発揮するので中高時代に如何にやるかですね。
あとは、TOEICが外航の世界では控えています。
とある大手海運会社では船長に昇進する際の材料の一つにTOEIC600点以上が必要だと聞きました。
というより、その会社の人から直接聞きましたので。
業務中でも書類内容や会社や取引先とのやり取りで英語で書かれていたらなんとかせんといけません。
VHF電話で他船やpilotの召喚、port controlとの通信、その他の必要な内容で英語は付いて回ります。
まあ、こういう具体的な内容からも英語はなんとかしておきたいねと感じ書きました。
英語を勉強することは、間接的に日本語を眺めるという事にも繋がります。
間接的な一石二鳥の面もあるため、時間と気力のある中高生は是非、どうぞ。
数学、物理
これは機関士を目指す人にも大切だと思います。
実は、直接役には立ちません。
ただ、論理的に考える機会を養うという面では、船内やオフィスで仕事をする際に、
縁の下の力持ち的な役割を果たす科目だと見ています。
案外、目に見える形では役に立たない事が多いですが、
何処かでこの科目をしっかり学んだ人を陰で支えてくれている筈です。
物理に関してですが、まあ浮力だとか力学、機関士だと熱力学を齧っておいたら多少見通しが良くなるのではないでしょうか?
あと、実例がありますが、
僕の弟が実は今、某大手海運会社の機関士をしています。
彼もそれなりに数学、物理、化学に手を付けてどこぞの大学へ入学し、今に至ります。
仕事で直接、方程式とか使っていないようですが、
どうもみる限り無事に昇進、航海訓練所の教官として召喚されたり、陸上勤務をしているところを見ている限り、
見えない形で上記科目をそれなりに頑張ってきた歴史が、
彼を支えているようなのです。
途中で、機関士の彼の話になってしまいましたが、
言いたいことは上記科目もそれなりにやっておくと意外に動きが良くなるよ!と伝えたかったのです。
現代文、小論文
これは今後関わるであろう書類の対応等にも関わってきます。
特に陸上勤務ではそうですね。
自社と先方、他色々な所とやり取りは続きます。
という訳で、口をうまくするという意味合いでも国語力は必須ですね。
小論文と書きましたが、二等航海士から一等航海士や更に船長へ昇進する際に論文作成も必要になる会社を見かけたからです。
これは具体的な内容となります。
必要なレベルの海技免状、それなりの業務経験、英語力、時に昇進の際に問われる論文作成力ですね。
まあ、時間のある中高時代に養成出来るにこしたことはありません。
だらだら過ごすくらいならこれを見越して読書しまくったり、小論文の練習をしたり、
ネタを眺めてインプットしてもいいのです。
フライングなんてありませんから(笑)
地学
大学の授業でも感じましたが、(例。海洋物理学等)、
地学、、、、特に海洋や気象に関することも有る程度やれるならやっておいた方が絶対良いです。
海洋の鉛直構造、海流、海水の鉛直循環、大気と海洋の相互作用に関する用語や現象、内容の把握です。
無駄な内容を省き、受験科目攻略の方へ意識を向けるのは確かに大切ですが、
航海士の仕事をする際に、海技試験の運用科目の内容を考える際に結構、中高時代の地学の内容も関わってきます。
自己責任でチェックしなければなりませんが、
早め早めにチェックする機会を持つことが出来たならば是非学習してみて下さい。
総論
自分はもう海から完全に消えた存在ですが、
以前から何か書けないかなと感じていました。
まだまだ書きたいことがあるんです。
おそらく他にも書かれている方がいらっしゃるかと思いますが、
自分の見てきた、考えてきた内容も確かに存在するのでその範囲内で書けたらと思い書きました。
これはかつて学生として、プレイヤーとして海上で過ごしていた自分への手紙のようなモノとも解釈出来ます。
あまりに早く人生の段階で進路を決めてしまうのも味気ないかもしれませんが、
人の時間が過ぎるのはあまりに早いのです。
この様な記事を踏み台にして、時に参考にして何らかのお役に立てたらと願ってやみません。
ではまた!